最近できたばかりの、アムステルダムの魚市場に、さっそく現れたでっぷりしたおかみさん。 「買っておくれよ。活きは最高だよ?」 「そうだねえ、もうちょっとサービスしてくれたらねえ」 「そりゃ殺生だよ、おかみさん!」 まだあどけなさの残る年若い魚屋のお兄さんは売り込みに必死。作者のヴィッテは、依頼 主から家族の肖像画を引受けるにあたって、モデルのさりげない日常生 活を主題にしました。この魚市場は、1662年の初頭に開かれたものだそうです。店頭では近海もののヒラメやタラ、エイなどが並んでいます。